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今回は片耳対応完全ワイヤレスイヤホンを実現する”左右同時伝送方式”について解説します!
片耳対応完全ワイヤレスイヤホン はじめに
近頃のイヤホン市場においては、Bluetooth接続による『完全ワイヤレスイヤホン』が主流になりました。
もちろんこの記事をご覧になっているアナタも無線接続が可能な完全ワイヤレスイヤホンをお探しの事でしょう。
完全ワイヤレスイヤホンはBluetoothにより接続されたデバイスよりイヤホン側の受信機に音データの信号を送ることで音の伝達を行っています。
データの受け渡しをするその性質上、『完全ワイヤレスイヤホン』を謳っている製品は
有線接続可能なイヤホンに比べ”音飛び”や”音の遅延”が生じやすいとされています。
ですが今回ご紹介する製品は、その”音飛び”や”音の遅延”が現状最も生じにくいとされる左右同時伝送技術について解説していきたいと思います。
”左右同時伝送技術”による片耳対応完全ワイヤレスイヤホンは、ただ”音飛び”や”音の遅延”が生じにくいというだけでなく、最新の高品質コーデックによる高音質再生にも対応する最新テクノロジーであるため、ミドル~ハイエンドスペックのモデルの多くに採用されています。
その為、価格帯としては1万円前後~それ以上のことが多いですが、その分品質が高いのも確かです。
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まずは【片耳対応の完全ワイヤレス】を可能にする左右同時伝送技術について解説していきます!
片耳対応完全ワイヤレスイヤホン:左右同時伝送技術とは?
従来のワイヤレスイヤホンの技術では、左右イヤホン本体それぞれが、各々直接データを同時に受け取ることが出来ませんでした。
その為、片側イヤホンにデータを伝送した後、始めに受信する側のイヤホンからもう片方のイヤホンにデータをリレーする「リレー伝送方式」という方法を採用していました。
この「リレー伝送方式」では音データを伝送する際に頭部を回り込む形でデータ送信を行っているため、”音飛び”や”音の遅延”生じやすい欠点がありました。
またリレー伝送方式では左右イヤホンのどちらかが親機の役割(最初にデータを受信する側)を担っていたため、電力消費量にも左右イヤホン本体で差が生じてしまいました。
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そこで今回ご紹介するのが、左右イヤホンに直接データを伝送する技術である【左右同時伝送方式】を採用した片耳対応の完全ワイヤレスイヤホンになります。
【左右同時伝送方式】では従来のリレー方式とは違って、直接左右イヤホン本体にデータを送信することが可能になったため、中継による”音飛び”や”音の遅延”が劇的に改善されました。
また左右イヤホン本体が同時にデータ受信を行うため、どちらか一方のバッテリー持ちが悪いといったことも改善された上に、信号を迂回することがなくなり接続安定性も向上しました。
基本的には製品ページに「片耳対応」や「左右同時伝送方式」などの文言が書いてありますが、現在の市場においてこの左右同時伝送を可能にする代表的なものをご紹介しておきます。
左右同時伝送方式を採用しているスペックの確認方法
出典:qualcomm.com
ここからは左右同時伝送技術を可能にする代表的な最新システムをご紹介していきます。
【左右同時伝送技術】を搭載する※SoCチップで現状メジャーなものをお伝えしていきます。
※SoCとはモバイル端末などに組み込まれている集積回路の事で、CPUやGPU、メモリ、マザーボードなど一式が組み込まれたプロセッサのこと。
Airoha社 『MCSync』
はじめにご紹介するのはAiroha社の左右同時伝送技術を搭載したSoC 『MCSync』です。
Airoha社の『MCSync』テクノロジーは従来のワイヤレスイヤホンとは違い、左右のイヤホン本体に直接データ通信を行うことが出来ます。
これにより従来製品とは違い、親機を介さずとも通信を行うことが出来るようになったため、データ送信中にプツプツと”音飛び”などが生じにくくなりました。また仮に片方の通信が途切れた場合にもタイムリーにもう片方のイヤホン本体にデータ交信を行っていることで問題であった”音切れ”も改善されました。
現在Airoha社の『MCSync』テクノロジーは多くの有名オーディオメーカーで採用されており、SONYやハイコスパイヤホンを多数取り扱っているTaoTronicsも採用しています。
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Apple社 『H1チップ』
もう一つメジャーなところでしたら Apple社 の AirPods にも採用されている『H1チップ』です。
Apple は独自のSoCを搭載しており、左右同時伝送技術もさることながらやはりAppleデバイスとの互換性の高さが魅力♪
従来のAirPods で採用されていた「W1チップ」と比較してもレイテンシ(遅延)も最大30%低減。
現行品のAirPods ではApple のAIアシスタントであるSiriをデバイス上で操作しなくても音声コマンドのみで起動することが出来るなど、Appleデバイスユーザーには嬉しい機能が盛りだくさんです。
もちろんAndroid端末との互換性にも配慮されており、自動ペアリングや耳へ装着するだけでON/OFFを切り替える機能など一部機能は制限されるものの、Bluetooth(A2DPプロファイル)に対応したデバイスであれば問題なく使用できます。
もしアナタがAndroid端末との親和性の高いApple社製のワイヤレスイヤホンが欲しいのなら【Beats Studio Buds】がオススメです。
【Beats Studio Buds】はApple傘下のオーディオメーカーであるBeats(ビーツ)社の初となるノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホン。
残念ながら『H1チップ』は非搭載ですが、AppleのAndroid端末へ製品提供意欲を強く感じるワイヤレスイヤホンに仕上がっています。
Qualcom社 『TrueWireless Mirroring』
米Qualcom(クアルコム)が最新世代のBluetoothオーディオ向けに開発した『True Wireless Mirroring』も左右同時伝送技術を搭載したSoCです。
従来モデルの「True Wireless Stereo;以下TWS」は読んで字のごとし”完全ワイヤレスステレオ”であり、完全ワイヤレスイヤホンを実現した規格と言えます。
ですがTWSの場合、左右同時伝送には対応していなかったため、やはり”音切れ”や”音飛び”が発生することがありました。
そこで新たに開発されたのがTWSの後継である「True Wireless Stereo Plus」になります。
TWSの欠点であった”音切れ”や”音飛び”の改善のため「True Wireless Stereo Plus」が開発されたことで左右同時伝送技術が機能として新たに加わりました。
ですがここでもやはり問題があり、「True Wireless Stereo Plus;以下TWS Plus」搭載の最新SoCではこの規格に対応したしたデバイススペック(Snapdragon845以上で対応ファームウェアを搭載した機種)が必要でした。
そこで新たに開発されたのがAndroid端末およびiOSの双方に対応した『True Wireless Mirroring』です。
もちろん左右同時伝送技術はそのままに、無線通信をメインとなる通信接続とそれをミラーリングする形で左右端末と回線を維持。
本来は親機と子機に分かれて接続されていたものが、接続状況に応じて適宜通信の良い側が親機として機能するように【スワッピング・ロールスワップ】という技術を搭載したQualcom最新のテクノロジーになります。
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おわりに
今回は最新完全ワイヤレスイヤホンには必ずと言っていいほど採用されている最新SoCチップの”左右同時伝送技術”について解説しました。
現行の完全ワイヤレスイヤホンの機種の多くに搭載されているテクノロジーになるので、もしアナタが完全ワイヤレスイヤホンをお選びの際に”音切れ”や”音飛び”を可能な限りゼロにしたいと思われるのであれば、今回ご紹介したキーワードを製品ページで探してみてくださいね♪
当めだゆんブログではその他、ハイコスパ系のワイヤレスイヤホンやガジェット、キャンプ道具を中心にレビューしていますので、ご興味ございましたらこの機会に是非ご覧になってくださいね♪
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